『ヨツールF600クリーンバーン薪ストーブの構造と機能』

  

Clearances and Floor Protection
Top Exit Rear 19" - Side 13" - Corner 13"
Top Exit. Rear Heatshield, Double Wall Connector Rear 8" - Side 13" - Corner 9"
Side Load Door Size 10" W x 9 1/2" H
Minimum Hearth Pad 55" W x 53"D
Specifications
Heating Capacity 1600 - 2500 sq. ft.
Efficiency 71%
Emissions 4.4 grams/hr
Max. Burn Time 10+ hrs.
Max. Output/Cordwood 81,500 BTU/hr.
Log Length 24"
Dimensions 31"H x 29" W x 26 1/2"D
Weight 465 lbs.
ドアに近いパイプからの空気で二次燃焼が発生し炎の状態が変わっている。
パイプから二次燃焼空気が出ているのが確認できる。
二次燃焼が起こりかなり上部の炎が明るい。
一番奥と二番目で二次燃焼が確認できる。
空気を絞り込む。奥の方で二次燃焼が確認できる。

地球環境にやさしいと言われるクリーンバーンの薪ストーブに興味を持つ人が増えてきた。このクリーンバーンは、世界中の薪ストーブメーカーから発売されてきている。カナダのレージェンシー、オーストラリアのメーカーにも同様の構造のものがある。これからもクリーンバーンような機能を備えた環境にやさしい薪ストーブが増えてくるに違いないが、なにより大切なのは、各ユーザーが各々のストーブで完全燃焼に近い燃やし方を見つけることである。

二次燃焼によりまだ燃え切ってない微粒子やガスを熱エネルギーに変える構造は、キャタリティック・コンバスターを使っている薪ストーブですでに知られている。

クリーンバーンは、キャタリティック・コンバスターを使用しないで、二次燃焼させる。

キャタリティック・コンバスターは、使用によるが、消耗品のため4〜5年で交換が必要になる。そのためランニングコストがかかる。コンバスターを使用している薪ストーブは、一次燃焼室で個体燃料の木材を燃焼させ、二次燃焼室で熱分解した揮発性物質を燃焼させる。コンバスターはこの二次燃焼室に置かれ、コンバスターを通る揮発性物質を再燃焼させる。揮発性物質とは木材を加熱していくと排出されるガス。わかりやすく言えば“煙”。この煙を再燃焼させるため、薪ストーブ本体の構造を複雑にした。コンバスターを使用している薪ストーブ本体にはダンパーがあり、コンバスターの使用できる温度になるまで一次燃焼室から二次燃焼室にガスが行かないように操作する。コンバスターが使用できる温度になるとダンパーレバーを操作し、二次燃焼室に煙が流れるようにして煙を燃焼させる。コンバスターの欠点は、このダンパー操作のタイミングがわかりにくいことと煩雑さにある。またコンバスターを台無しにしてしまう物質に注意が必要になる。たとえば木材以外の色付き印刷物、プラスチックなど石油系揮発物質を含んでいるものである。それらは、コンバスターの耐熱温度以上の温度で燃焼するため、かなりのダメージを与える。使用者は薪ストーブに内蔵されたコンバスターの性能と限界を十分理解して使用しなければならないがそうはいかない。

 煙を再燃焼させるには、十分な温度の中で煙に十分な酸素を与える必要がある。コンバスターは、2次燃焼室で再燃焼を促していたが、クリーンバーンは、燃焼室の上部にバッフル板があり、バッフル板のすぐ下に二次燃焼空気が出る空気穴がある。バッフル板の下で二次空気を自由に取ることにより二次燃焼する。バッフル板の下が二次燃焼空気を送り出すエアーチェンバーになっており、ここで温められた空気が穴から勢いよく噴き出される。ダンパーレバーを操作する必要がなく、煙が燃焼する温度になると自動的に二次燃焼し炎になる。木材より出てきたガスがバッフル板に集められ、ここで薪による炎の熱と二次燃焼空気により再燃焼させるのである。薪から出ている炎の外炎の温度は700℃以上。煙を燃焼させることは、さらなる熱となる。クリーンバーンは、このような単純な構造で効率よく燃やすシステムである。

 ヨツールF600クリーンバーンシステムの薪ストーブを使用した。フロントドアは観音開きになっていて、ドアを開け覗き込むと上の方にパイプが4本横に並んでいる。パイプには空気穴がたくさん開いおり、それは一本に17個、全部で68個。バッフル板は、奥の方は下がり手前に上がっていて、煙がスムーズに流れるようになっている。このバッフル板の下が二次燃焼になる。二次燃焼空気はパイプからジェット噴射のように送られる。一次燃焼空気は火室前面の下側と上側の2ヵ所にあるが空気調節レバーは前面ドアの手前1ヵ所だけである。新聞紙と焚き付けを用意し着火する。炎が勢いよく立ち上がり煙とともに奥の方へ行きバッフル板に沿って戻って上昇してくる。バッフル板のパイプからすでに二次燃焼空気が出ているのがわかる。着火から30分も経たない間にかなりの温度になる。バッフル板の下の炎はこちらに迫ってくるように思えるほど迫力がある。パイプからの二次燃焼空気も勢いよく出ているのがわかる。ガスバーナーが火を吹いているようだ。コンバスターの薪ストーブは、二次燃焼の炎がわからないがクリーンバーンは炎を直に見ることができガラスを通して熱として感じることができる。薪ストーブの温度が高くなると空気調節レバーを絞り込む。木材が熱分解しガスになる。ガスは薪ストーブの高い熱により薪の奥でオーロラのように揺らぎ出す。奥で燃え切らなかったガスは更に二次燃焼空気によってバッフル板の下でガスバーナーのように燃えている。クリーンバーンの機能発揮のときである。ガスが木材から追い出されると二次燃焼は収まり、残りの木炭がゆっくりと燃焼を始める。

夜寝る前に炎が1〜2本立つように一次燃焼空気レバーを調節しておく。薪ストーブ内のガスがゆっくりと燃えるように薪ストーブの状態を管理すれば、次の朝も気持ちのいい暖かさで迎えられる。















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